中古トラックの【キントラ】ホーム|キンドリ|冷蔵車と冷凍車の違いとは?各機能の特徴について
多くの人たちが新鮮な食品を簡単に手に入れられるようになったのは、生鮮食品や冷凍食品の流通が便利になったからといえます。 通常のトラックとは内部構造が異なる冷蔵車や冷凍車は、どのように食品の鮮度を維持する温度を保っているのでしょうか。 その仕組みやメリット、冷蔵車と冷凍車の違いなどについてご紹介します。
冷蔵車や冷凍車は、食品などを一定の温度に冷やして運ぶことができるため、通常のトラックとは仕組みが根本的に異なっていると考える方もいるかもしれません。 しかし実際には、違っているのはトラックの後ろの架装部分のみです。 冷却や断熱に関する架装部分の構造が、冷蔵車や冷凍車と通常のトラックとの違いです。 冷蔵車と冷凍車の違いは、どのくらいまで庫内を冷やせるかにあります。 冷凍車はマイナス25℃くらいまで冷やせるものが多く、冷蔵車は冷凍車よりもクーラー温度の最上限がゆるめです。なお、温度設定によって冷蔵と冷凍を分けている場合もあります。 また、複雑な構造をしているようであっても、冷蔵車と冷凍車の構造は一般の乗用車のクーラーとほとんど変わりありません。 冷媒を圧縮して高温・高圧にしたガスをコンデンサーに送るコンプレッサー、受け取ったガスを外気で冷却し、冷媒液に変えるコンデンサー、冷媒液を気化させるエバポレーターなどを搭載しています。 冷媒液によって冷却された空気を荷室内に循環させるのは、ターボファンの役目です。 室内の温度管理は、コントローラーが担当します。これら5つのモジュールによって、冷却装置の構造が成り立っています。
5つのモジュールの他に、もうひとつ重要なのが2種類ある冷却方式です。 ひとつは、サブエンジン方式と呼ばれるものです。 車を動かすエンジンとは別に、冷却装置用のエンジンを備えています。 メリットは、車のエンジンを切っても冷却装置を稼働できること。 また、車のエンジンに動力を奪われないため、冷却用の十分な出力を確保できることもメリットです。 荷室の大きな冷蔵車や冷凍車では、サブエンジン方式を搭載した大型トラックが多い傾向にあります。 これは冷却装置の重量が大きくなり、最大積載重量を確保するには大型トラックが必要になるためです。 もうひとつの冷却方式である直結エンジン方式では、車のエンジンの動力を冷却装置にも利用します。 この方式では冷却装置が軽くなるため、省エネ効果が期待できる点がメリットです。 しかし、エンジンを切ってしまうと連動して冷却装置も止まるため、冷蔵・冷凍効果がなくなってしまいます。 このデメリットを解消できるのがスタンバイユニットです。 外部から電力を供給する電源コードを備えつけることで、停車中でも冷却温度を維持できます。 このような構造により、冷蔵車と冷凍車は食品を新鮮に保ったり冷凍品を運んだりすることができるのです。
冷蔵車と冷凍車はその機能により、食品などを低温に保ちます。 上述したように冷やす仕組みは乗用車のクーラーと同じ構造ですが、その冷却効果は高いものです。 アイスクリームを運搬できるような冷凍車ともなれば、マイナス25℃程度まで冷却することが可能です。 サブエンジン方式、直結エンジン方式のどちらの方式でも、運送中に冷却装置が止まることがないのが特徴です。 そのため、安心して冷蔵品や冷凍品を遠方まで運送することができるのです。 冷蔵車と冷凍車の機能は、それほど複雑な仕組みではありません。 しかし、こうしたシステムがあるからこそ、冷蔵品も冷凍品も鮮度を保ったままに運ぶことが可能となっています。 確実な機能を備えた冷蔵車・冷凍車は、現代の流通システムに欠かせないものといえるでしょう。